ブータンで国葬になった伝説の日本人とは?
名前は西岡京治。
ブータン人でもないのに、なぜ国葬なのか——。
1964年、31歳の農業専門家として妻とともにブータンへ渡った西岡は、石と岩だらけの荒れた大地を前に、誰もが諦めた場所で農業指導を始めます。
農民と同じ服を着て、同じ食事をして、同じ泥の中に手を入れた。
見返りも名誉も求めず、ただ目の前の人と土地のために生き続けた28年間。
やがてブータンの大地に実りが生まれ、その功績は国全体へと広がっていきました。
1980年、ブータン国王は西岡に最高位の称号「ダショー」を授与します。
外国人として史上初めて、そして現在に至るまで唯一の受爵者として。
「ブータンの人々が好きだから、ここにいる。それだけです」
1992年、西岡京治は59歳でブータンの地に息を引き取りました。
妻・里子はこう言いました。
「ブータン人になりきって、ブータンのために生き、ブータンのために死んだ。だからブータンの葬式で、ブータンに眠らせてやってください」
5000人以上の国民が涙を流しながら見送ったその日——
ブータン政府は彼をこう呼びました。
「国家建設の恩人」
私たちが知らないところで、日本人はこんなにも世界に愛されています。
📌 西岡京治とは
1933年生まれ。農業専門家としてOTCA(現JICA)のコロンボ・プランによりブータンへ派遣。28年間にわたりブータンの農業振興に尽力し「ブータン農業の父」と呼ばれる。1980年に外国人として唯一「ダショー」を授与。1992年現地にて逝去。パロには記念館と記念チョルテンが建てられ今もその名が語り継がれている。
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