かわいいだけじゃない。この猫の絵が“少し怖い理由” | 《母猫と3匹の子猫》アルフレッド・アーサー・ブルネル・ド・ヌーヴィル #アート #美術
でも、この絵に描かれているのは―― “穏やかな時間のその後”かもしれません。
フランスの画家、アルフレッド・アーサー・ブルネル・ド・ヌーヴィルによる《母猫と3匹の子猫》。 柔らかな毛並みと無垢な仕草に心が和む一枚ですが、画面の手前にはひっそりと“違和感”が置かれています。
それは、無造作に倒れたティーカップ。
西洋美術において、倒れた器は「ヴァニタス(虚栄)」―― すなわち命の儚さや、日常の突然の崩壊を象徴するモチーフとして扱われてきました。
今この瞬間は穏やかでも、その直前には何があったのか。
整然とした食卓の裏側にあったはずの、ほんの一瞬の混乱。 猫たちの中に潜む“野生”の気配。
画家は、愛らしさの中にわずかな不穏を忍ばせることで、 私たちに「日常の脆さ」をそっと問いかけているのかもしれません。
可愛いだけでは終わらない、この静かな違和感。 あなたには、どう見えますか。
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作品名:母猫と3匹の子猫(Mother Cat and Three Kittens / Chatte et trois chatons)
作者:アルフレッド・アーサー・ブルネル・ド・ヌーヴィル
制作年:1941年頃(没年頃とされる説あり)
所蔵:個人蔵












